OpenAI、企業価値1.4兆ドルで300億ドルの資金調達を模索、3月のラウンドから64%増

ニュース概要
2026年9月29日(米国東部時間)に報じられたところによると、OpenAIは約1.4兆ドルの企業価値で投資家から少なくとも300億ドルを調達する初期交渉を行っているという。この資金調達は、同社が2026年3月に8520億ドルの評価額で1220億ドルの調達を完了したわずか数カ月後に行われるものであり、2027年にずれ込んだ株式公開前における最後の非公開市場での資金調達になるとみられている。
報道された内容
Bloombergが2026年9月29日にこの資金調達交渉を報じ、TechCrunchや複数の金融メディアが同日および9月30日(米国東部時間)に続いた。各報道によれば、目標額は少なくとも300億ドルで、企業価値は約1.4兆ドルになる見込みだという。協議はまだ予備的な段階とされており、規模、価格、参加者のリストは今後変更される可能性がある。具体的な投資家の名前は挙げられていないが、複数の投資家が参加に関心を示していると伝えられている。
報じられた水準で完了した場合、企業価値は2026年3月に設定された8520億ドルから約64%上昇することになる。これは、この規模の非公開テクノロジー企業としては最大級の評価額引き上げの一つだ。
株式公開前のブリッジラウンド
今回の資金調達は、IPO前のブリッジラウンドとして位置づけられている。OpenAIは当初2026年の株式公開を目指すとみられていたが、Sam Altman CEOは9月上旬に、同社は今年上場しないと述べた。同氏は、AI安全性への注目が高まっていることや、能力が急速に向上するシステムへの適応が難しいことを、より慎重に進める理由として挙げた。現在では2027年の上場が前提となっている。
企業財務に詳しくない読者のために説明すると、ブリッジラウンドとは、あるマイルストーンから次のマイルストーンへ企業をつなぐ資金調達のことで、今回は3月の調達から株式市場デビューまでの期間を指す。これにより企業は、株式市場のタイミングに縛られることなく、高額な研究開発やインフラへの投資を継続できる。
売上高の状況
Axiosは2026年9月29日(米国東部時間)、OpenAIの年間換算売上高ランレートが700億ドルに近づいており、2026年第3四半期初頭から70%以上増加したと報じた。またAxiosは、同期間に法人向け売上高が100%以上成長したこと、そしてコンシューマー向け事業では第3四半期の売上が2025年通年の売上を上回ったことも伝えている。
数字に関する補足として、TechCrunchの要約では2026年8月時点のランレートを約400億ドルとしている一方、Axiosなどのメディアは最新の数字を700億ドル近くとしている。これらは数週間離れた異なる時点のスナップショットであり、ランレート(当期の売上高を1年分に換算したもの)は監査済みの売上高とは異なるため、読者はどちらも確定した決算ではなく、企業側が示した推計値として扱うべきである。
報道では、最近の成長加速の一因として、コーディング製品への注力の再開も挙げられている。さらに、競合のAnthropicが2026年初頭に一時的にOpenAIを追い抜いていたとも報じられており、フロンティアAIラボ間の競争は依然として激しい状態が続いている。
この評価額がAIにとって重要な理由
フロンティアAIモデルの学習と提供には、極めて大量のコンピューティングハードウェア、データセンター容量、電力が必要となる。この規模の資金調達は、主に長期的な計算資源の確保と研究予算に充てられる。1.4兆ドルという評価額は、投資家が今後何年にもわたって売上が複利的に成長し続けると期待していることを意味しており、それはモデル性能の継続的な向上と、世界中の企業・消費者による広範な採用の両方への賭けでもある。
この評価額はまた、非公開市場の評価額ベースでOpenAIを世界で最も価値のある企業の一つに押し上げる。そのため、予定されている2027年の上場は、公開市場がAIインフラやソフトウェアをどう評価するかを試す試金石として注視されている。
今後の注目点
主な未確定事項としては、どの投資家がラウンドに参加するのか、最終的な評価額が1.4兆ドル付近にとどまるのか、資金使途をどのように説明するのか、そして2027年の株式公開に向けていつ非公開または公開で申請を行うのかなどが挙げられる。交渉は初期段階にあるため、同社または参加投資家が正式に確認するまで、これらの詳細はいずれも確定したものとして扱うべきではない。
参照した情報源
本レポートで相互検証した報道には、TechCrunch、Bloomberg、Axios、Yahoo Finance、CoinDesk、Investing.comなどの金融ニュースメディアが含まれ、いずれも2026年9月29日から9月30日にかけて公開されたものである。